近所の川でオカッパリ?
私的には、ありえません!
今日は、そんなお話を…
てか、なんで『釣り』のカテゴリーだけでなく『マーケティング』にもこの記事が載っているか疑問に思ったアナタ、鋭いですねぇ!
(システムの都合上、パンくずリストはマーケティングになっちゃいますがツッコミ不要)
最終目的から過程を考える
はい、釣りのネタだと思って開いた方の9割は、この小見出しを読んだ瞬間に脱落するでしょう。
ごきげんよう、サヨウナラ。
初心者にとって釣りとは『魚を釣る』のが最終目的(主目的)ですよね。
副次的な要素に『釣った魚を食べる』とか『釣りしてバーベキューして』とか『きれいな景色をみてのんびり』とか『彼とデート』とか。(そっちが主目的の場合も多々ありますが)
ここで『釣り人が考える釣り』から入るのは間違い。
たとえば『カンパチを釣りたい』とか『ジャークベイトで釣りたい』とか『着水後のポーズで気付かせて、次のワンアクションで水面を割らせたい』とか。
初心者は、とりあえず魚を釣りたいんです。
魚がピチピチしてるのを体験したいんです。
釣れれば何でもいいとまでは言いませんが、小難しいことは、この過程を通過してから。
では、釣るためにもっとも大切な要素は?
キャスト?テクニック?ルアー?エサ?
その前の大前提、そこに魚がいること!(できればいっぱい)
「当たり前じゃん、ツマンネー」と思ってますよね。
それでいいんですよ。この当たり前のことを紐解いていくのがプロモーションの考え方だと思ってますんで。
『近所の川に魚がいっぱいいて、誰でも簡単に釣れて、さらにアプローチしやすい』という素晴らしい釣り場があるのなら『近所の川でオカッパリ』で要素を満たすので、とりあえず仮でOKとします。
ところが、こと首都圏に関しては…
東京湾でオカッパリシーバス?
まず初心者はキャストできませんから、釣れる確率はかなり低いでしょう。
カスミ水系オカッパリでバス?
プロと呼ばれる人でも平気でデコる絶滅危惧特定外来種を初心者に釣ってもらえる自信は、私にはありません…
飛行機とレンタカーで北海道の源流へ!ウェーダー履いて、熊よけの鈴つけて…
たどり着く前に力尽きるわ!
とりあえず首都圏にはボラとレンギョと軍手ぐらいしか泳いでいない場所が多いので、行っても釣れない=最終目的を果たせない可能性が高くなりますよね。
ボラでもレンギョでも軍手でも、スレだろうと引っ掛けだろうと釣れればOKという、たくましい人を連れて行くなら構いませんけど…
魚がいっぱいいる場所へ
すでにここで私は2パターンしか思い付きません。
- 釣り堀
- 釣り船
あとは特殊なケース?に『桟橋でやれるワカサギ釣り』なんてのもありますが、だいたいはその桟橋、ドーム船乗り場とかになるので『釣り船』に含めて考えちゃいます。
ここからは付加価値――釣れていく人が、どんな副次的な要素を求めているか?や、釣り場までの距離などで選択していけばいいでしょう。
たとえば釣り堀。
- 都市型の金魚釣り堀ならかなりお手軽ですが「釣った魚を食べたい」という人には不向き。
- マス釣り場ならエサ釣りからルアーまでタイプ別にいろいろ選べますが、夏場だと平野部は煮えたぎってお休みの所もあるので、ちょっと遠出が必要かも。
ちょっとした装備が必要になることもありますが、渓流タイプなら自然を満喫したいって方にもオススメ。 - 海上釣り堀はいろんな魚種も入っていて、時に大物も釣れちゃいますが、「大自然の中で釣りをしたい」という方はイメージとちょっと違うかな。
続いて釣り船。
- 海の乗合船なら比較的安価ですし、レンタルロッドとかもあるので手軽に楽しめます。
釣れる場所まで連れて行ってくれるので、釣れなかったら船長のせいにしておけばいいんです(笑)
船酔い?酔い止め飲んどきゃ大丈夫!酔ってもゲロ吐きゃ治るよ!釣りしに来たんだよな、ゲロ吐きながらだろうと休まず竿を振れ!(よい子はマネしないこと。悪い大人もマネしないこと) - ワカサギドーム船も流行ってますよね。難関はエサのサシと赤虫かな?
- ルアーのガイド船は「エサが苦手」という人に、もってこい。
プロガイドがマンツーマンで教えてくれる(はず)なので、初心者を任せっきりにして自分は自分の釣りを楽しめます!(帰りの車内が険悪なムードになっても責任は取りません)
とりあえず、これを踏まえて私が連れて行った初心者は、ほぼすべて「また行きたい」となっています。
例外は?
クッソ寒い真冬にシーバスガイド船連れてって、雨の中で放置してたらブチキレた
そりゃアンタが悪いわ…
釣りブームの影で…
コロナ禍でアウトドアに注目が集まり、釣り初心者へのアピールも重要課題の1つになっていると思います。
釣り具メーカーのプロモーションご担当者様、ここまで読んで何かお気づきの点はありますか?
「初心者向けなら、釣りガール使っときゃいいんでしょ」的なプロモーションの多いこと多いこと。
それ、一般媒体向け or 釣り専門向け?
一般媒体(たとえば地上波やスポーツ新聞など)で「釣りって楽しいよ!」なら釣りガールありかな。
広い層にアピールしやすいですからね。
で、使ってる道具。
ステラ?ソルティガ?アホか?
セルテート?ツインパワー?買うと思う?
もちろんエントリー機種とか、そのちょい上ぐらいのアイテム使ってますよね。
魚種なら…
キャスティングのトレバリーゲーム?ナイスジョーク!
シーバスのウェーディング?素人目には入水自殺にしか見えません。
そもそも『投げる』というハードルが高いので、そこをすっ飛ばせる釣りから入っていただくのがいいと思うんですけどね。
そろそろ「じゃあ、どうすりゃいいんだよ?」とキレ気味になってる方が増えてきた頃かと思いますので話を進めましょう。
初心者が知りたいこと
薄々お気づきですよね。
いちばん知りたいのは釣りができる場所です。
それも「千葉県某所」ではなく「千葉県○○市××海岸」とか「神奈川県△△市□□釣り堀」とか。
いっぱい釣れるウンヌン以前に、釣りができる場所すらわからないのが初心者だというのを忘れてはいけません。
もちろん、よく釣れる場所は秘密になっていることも多く、おいそれとは教えたくないというのが釣り人の心理。
人が来ると釣り場が荒れて、自分が釣れる魚も少なくなる…事実です、否定しません。
その中で人が来れば来るほど喜ばれるのが、先ほど私が挙げた『魚がいっぱいいる場所』です。
(「ガイドの予約取れなくなるじゃん!」とかセコいこと言う人は知らん!)
たとえば日釣振なら
とかやってます。
「わくわく釣り場ガイド」いいですね!
ただ、こう言っちゃなんですが、個人的には無料の釣り場を紹介する必要はないと思います。
自然と安全は無料じゃないので。
「釣りはじめてサポート」というコーナーもありますが、おそらく知りたい情報にたどり着けない人が多数かと…
内容がとても充実しているだけに残念。
で、このサイトはすでに「釣りをしたい」という目的を持った人が訪れるはず。
アクセス解析を見たら、おそらく「わくわく釣り場ガイド」がUU数トップでしょう。
できれば関東圏だけでなく全国のマップにしていただけたらと思います。
それと(たぶん)コロナ禍で開催が中断されているようですが、「釣り体験の募集」などはトップページ上部にもってきて目立たせたいですね。
あんまり横から口出しするのは失礼なんで、この辺までで。
すでに十分失礼だと思うよ…
チッ、反省してまーす。良くするためのアイディアなんだからいいじゃん!
フォローしてんだから、ちょっとは空気読めや!
釣具メーカーが売上げに繋げるためできること
「自分で考えよう!」って書いたら怒る?
んじゃ、具体例を挙げて。
とてもいいプロモーションだなと思うのはコレ。
ワイルドワンの協力が入ってるのかな?ピュアフィッシング・ジャパンやラパラ・ジャパンも協力してるなら…
だから、そういうことを…
ここのお客さんとウチの読者層は、まずリンクしないだろうからセーフ(ということにしておく)
管理釣り場
→魚は確実にいる
エリアトラウトがあまり盛んでないエリア
→道具がわからない、あまり売ってない
釣りブームの中、新規客を呼び込みたい
→レンタルタックルの充実。しかも、そこそこいいモノを(ここ大事)
いいですね!こういう釣り場が増えると、釣り初心者の離脱率も下がると思います。
レンタルタックルって管理釣り場に限らず、多くの釣り場(船宿)が用意していると思うんですよ。
残念なのは「とりあえず使えりゃいいだろ」的なモノが多いこと。
船宿なら、継ぎ接ぎだらけの毛羽立ったPEライン。酷い所だと折れた穂先にガイドを付け直した貸し竿や、浮力体が潰れきった酸っぱい臭いのするライジャケ…
管釣りなら、ヨレまくったラインにグリスが固まったリール。ルアーのフックは鈍ってて刺さらない…
そりゃたしかに破損も多いでしょうし(初心者が使いますからね)、揃えるコストも馬鹿にならないはず。
釣り場側としても「レンタルでは、そんなに利益も見込めないし…」となり、「初心者用に、とりあえず」って感じになるのは仕方が…
なくないよ!
しょーもない道具を使って、釣れないまま帰ったら二度と来てくれないよ?
初心者の目的は『魚を釣る』ことですが、借りた道具でトラブルだらけじゃ「釣る」以前に「釣りなんか二度としない」となりかねません。
現に私の友人(釣り初級者)も「前に行った船宿、レンタル品が小汚くてイヤなんだよね。どこか紹介してくれない?」という事例は数知れず…
「釣り場側がちゃんとしたレンタルセット揃えればいいじゃん」
はいはい。
「新規顧客を引っ張ってくるのは大手メーカーやメディア、日釣振の仕事。ウチらは美味しいトコだけ持っていきたいでーす」
そんな浅知恵が通用したのは20世紀バスバブルの頃まで。
それではお客様(初心者)の思考をたどってみましょう。
【パターンA】
- どんな道具を使えばいいかわからないからレンタルを借りる
- 魚が釣れる
- 次は自分の道具が欲しくなる
- なにを選ぶ?
【パターンB】
- どんな道具を使えばいいかわからないからレンタルを借りる
- トラブルだらけで釣りにならない
- やっぱレンタルじゃダメだ、自分のが欲しくなる
- なにを選ぶ?
いずれも1と4は一緒です。
パターンAなら、まずはレンタルしたのと同商品が購入の候補に挙がるでしょう。予算に余裕があれば、同一メーカーの上位機種とか。
あんまり良すぎるレンタルだと「次もレンタルでいいや」となってしまうので、その辺の見極めは大事。
パターンBなら、2の時点で「二度と釣りなんてやらねぇ!」となるのがオチですが…レンタルしたのとは別メーカーの商品を選ぶ傾向が強くなると思います。トラブルだらけだった商品なんか買いたいと思いませんからね。
まぁ、運が良ければ同メーカーの上位機種を選んでくれるかもしれませんが。
(私、運任せのプロモーションは成功しても偶然だと思ってますんで。偶然に頼るプロモーション?なにそれ?)
さらに初心者の時点で選んだメーカー(商品)は、けっこう長い間愛用してくれる傾向にありますよね。
たとえば最初に魚が釣れたルアーは、みなさん覚えているはず。
そのルアー、かなり使い続けたでしょ?そのメーカーのアイテム、他にも買ったでしょ?
このあたり、ジャッカルとか上手くやってますよね。
おそらく今後も安定した売上げをキープし続けると思います。
また話が逸れた…
ここでメーカーができること。
「ウチの道具をレンタル品として釣り場に買ってもらえばいいんだ!」
空欄じゃなく、ちゃんと書いたから努力点で1点。
「釣り場に安く卸せばいいんだ」
んー、サービスで20点。
「釣り場に無償で貸し出せばいいんだ」
かなーり甘い採点をして40点。
以上、全員赤点です。根本的な部分を見誤ってます。
卸す価格はメーカーの資金力やアイテムの特性などによってできる限界もあるでしょうから、釣り場側との交渉次第になるのは仕方ありません。
私がもっとも重要だと考えるのは、いかにいい状態でお客様に使っていただくかです。
もちろんメーカーが間に入っておらず、釣り場側が自費で購入し、貸し出している場合もあるでしょう。
そこで【パターンB】になっていたら…
「釣り場さんよぉ、困るんだよね。どうしてくれんだよ?ったく、勘弁してくれよな!」
アホか。小学校…いや、胎児から人生やり直してこい!
えっ、対策?ここ無料のブログ。そのぐらい自分で考えましょうよ。
思い付かないんだろ?
ってかウチもボランティアじゃないんで、そこまで書く必要ないかなーと(笑)
だらだらと書きましたが、これはほんの一例です。
取り扱う商材や、その特性によって手法も変わるでしょうし、これが正解ではない場合もあると思います。
ただ1つ確実に言えるのは
最初にいい思いをした道具(メーカー)は長く使っていただけることが多いですよ
最初に釣ったルアーって何?
ゲーリーヤマモトの4インチグラブ!
いまでも使ってる?ってかオマエ、滅多にワーム使わねーじゃん…
4インチヤマセンコーだけは、けっこう使うぞ!年に3本ぐらいは消費してるからな(ドヤッ)
売上げには、ほとんど貢献してないな…
んでもって今日のまとめ。
物事は最終目的から過程をたどって考えること。
目的地が決まっていなくて楽しいのは旅だけ!あとは、ただの迷子です。
「プロモーションで迷子にならない方法」なんてタイトルにしようと思いましたが、『釣り関連』カテゴリーに記事がなかったので釣りに絡めて書いてみました(笑)
あっ、西伊豆にアカハタ釣り行ったネタがあった!そっち書けば良かったな…
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